体内の水分バランスを決める栄養素にはカリウムとナトリウムがあります。
ここではその二つのうちのナトリウムについて詳しく知っておきましょう。
ナトリウムとは体内の水分を保持するために必要な栄養素です。
塩化ナトリウム、要するに塩を摂取することで体内に取り入れられるもので、
ナトリウムが不足していると低血圧や水分不足、食欲減退などの影響を体に及ぼします。
逆にナトリウムが過剰になると人体はナトリウム過剰の反応としてのどの渇きを覚えるようになり、
多量の水分を摂取して体内のナトリウム濃度を下げようとします。
ナトリウムの過剰摂取とカリウム不足が同時に発生すると、
高血圧やそれによる脳卒中などの危険度が飛躍的に高くなります。
ナトリウムは細胞間の間質液に多く存在し、
体内での濃度を一定に保つため過剰摂取分は水分の補給を行うことで濃度を薄めようとしますから
結果として間質液が多くなることによってむくみを引き起こすようになります。
またカリウムが失われやすい成分であることに対して
ナトリウムは体内に残留しやすい性質があるというのも大きな特徴です。
このため塩分過多の食生活を送っているとカリウムとのバランスが崩れて
体内水分保有量が多くなる傾向が見られます。
むくみを解消するためにはあまり強い味付けの食生活を避ける事によってナトリウムの摂取量を抑制し、
カリウムとのバランスを上手く取ることが重要になってきます。
塩分の摂取による弊害は大きく広まっていますが、
少なすぎても多くの問題を引き起こします。
ナトリウムが不足していると血液中にカルシウムやタンパク質を取り込むことが出来なくなります。
また低血圧によるめまいや立ちくらみを引き起こすようになるので
日常生活に重大な問題を起こす恐れもあります。
ナトリウムの体内濃度を一定に保とうとするため汗や尿などの形で必要以上に体外に水分を排出してしまい、
脱水症状を引き起こす場合もあります。
大切なのはナトリウムを過剰に摂取しすぎないことと、カリウムとのバランスが取れた食事をとるようにすることです。
ナトリウムが体に必要な水分量を適切に保持する働き、カリウムが不要な水分を体外に排出する働き、
この二つで人体の水分バランスが正常に保たれているということを覚えておいてください。
どちらかが欠けていてもダメなのです。
むくみを解消するためだけに塩分の摂取量を抑制しすぎても逆にトラブルになりますのでご注意ください。
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